槍ヶ岳ソロ登山 |ヒュッテ大槍泊

登山記録

アルプス登山をする人なら誰もが知ってる槍ヶ岳(標高3,180m)。特徴的な山容は遠く離れた場所からでもはっきり見分けることができます。いつかあの頂上に立ってみたい〜と思い続けて数年、遂に実現することができました。今回はその記録を綴ってみたいと思います。

山行日程とルート

槍ヶ岳への登頂ルートはいくつもありますが、今回は上高地からスタートすることにしました。大阪在住ソロ登山ということで、上高地には大阪から夜行バス。早朝に上高地のバスターミナルに到着しそこからスタートしました。

1日目は、山小屋のヒュッテ大槍まで。2日目は東鎌尾根を進み一路槍ヶ岳を目指します。登頂後、2日目の宿泊地はパスターミナルまであと一息となる明神館、3日目の上高地午後発の高速バスで大阪に戻るという、バスも含めると3泊4日の山行です。ちなみに時期は9月中旬。

上高地から登頂開始

早朝のまだ暗い時間、5時過ぎにバスターミナルに到着、登山準備を整えて5時半には出発。一路ヒュッテ大槍を目指します。横尾までは森林浴をしながら、また上高地に来れた喜びを噛みしめつつ前へ前へと進みます。明神、徳沢、横尾と休憩をとりながら進み、横尾からがあらためて槍ヶ岳に向けたスタートとなります。

なだらかな登りが続く林の中を歩き1時間半ほどで槍沢ロッジに到着。その後ババ平テント場を過ぎてからは目の前が開け、山の景色を堪能しながらの山行でした。槍はなかなか姿を見せてくれませんが、暑いながらも気持ちのよい時間でした。(今だからそう言えるのかも分かりませんが、、)そして遂に槍の穂先が見える。

登頂を明日に控え、1日目の目的地は山小屋ということで坊主岩小屋(山小屋ではありません)の少し手間の分岐を右に進みます。ここからが最後の踏ん張りどころ。見上げた先にあるのがヒュッテ大槍。ということで、最後はつづらおりの坂道を休み休み登るのでした。まったく人に怯えない雷鳥のそばを通り抜け、遂に到着。1日目の山行:9時間 19km

宿泊はヒュッテ大槍

今回の山を決定した時に、最初に予約しようと思ったのは槍ヶ岳山荘。ところがすでに満室ということで、ヒュッテ大槍となりました。第二候補ではあったのですが、行ってみてこれが大正解!!私にとっては程よい規模の小屋で、アットホームな落ち着いた場所と感じられました。

ソロ登山者との交流もでき、同室の登山女子とも情報交換。彼女は当日に登頂したということで、私が翌日歩く東鎌尾根の難易度や登頂時の様子を丁寧に教えてくれました。夕食もまた別のソロ登山の男性の方と山の話をすることができました。

登山は楽しみではあるものの、いつもどこかしら緊張感に包まれていますが、程よく緊張感をほぐす時間となりました。

いざ槍ヶ岳!

さて、山頂アタック当日は、6時に出発!

幻想的なガスの中東鎌尾根を進みます。高所恐怖症というほどではないのですが、切りたった岩稜ではもし滑落しても誰にも気づかれないな、、などといったことも頭をよぎり。  一歩一歩確実に歩みを進め、遂に登頂に向けた分岐に到着。人が少なかったこともあり、一気に山頂を目指しました。  当日は初心者にとってはラッキーなことにガスで視界が悪く(人によってはアンラッキーな状況ですが)高所による恐怖はさほど感じることなく岩場を進み、梯子を登り遂に登頂。数年来の目標が叶った瞬間でした。

しばらくその場にいられることを堪能。時折、ガスの間から山小屋や眼下に広がる景色をわずかながらも見ることができました。さて、ここから再度気を引き締め下山スタートです。

下山後の楽しみは?

念願の登頂を果たせたということで、一番大切なことは怪我なく下山すること。家族に登頂を知らせて槍ヶ岳山荘を出発。本日のゴールは明神館、まずは横尾を目指してぼちぼちスタート。槍ヶ岳を背に進みながらも名残惜しさもあり、時々振り返りなが歩みを進めました。朝早くから山行を続けていたので、下山後の最初の目標は横尾山荘での昼ごはん。山菜そばを堪能しました!

次の目標は徳沢園。まだ立ち寄った事しかないのですが、井上靖の『氷壁』を読んで以来、いつかは泊まってみたいと思っている宿です。ここのソフトクリームを素通りすることは考えらません。

次々と目標をクリアし、遂に明神館に到着。 2日目の山行:9時間 17km

再び、上高地へ

明神館で疲れをすっかりとり、最終日は上高地です。1日目は一路山小屋ということで黙々と歩きましたが最終日は気持ちも楽になりのんびりと岳沢湿原を眺め、河童橋あたりではお土産物屋さんを覗き、河童橋からの景色を堪能。最後は五千尺ホテルでチーズケーキとコーヒーをいただき、山行完了☑️となったのでした。

3日目の山行:1時間 4km

のっこ
のっこ

長い距離を歩きましたが、どんどん景色が変わり飽きることはありませんでした。本当に緊張する岩場は限られています。今では遠くから槍ヶ岳を見るたびにあの穂先に立ったんだ!と楽しかった山行を思い出しています。

ただ、山頂に立つだけが魅力ではありません。高所恐怖症の方などは槍ヶ岳山荘まででも素晴らしい、素敵な経験ができると思いますので是非!

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