「テント場に着いてから、何をどの順番でやればいいかわからない」——そんな不安を抱えていませんか?前編では道具の準備をご紹介しました。この後編では、テント場への到着から撤収まで、当日の流れをステップごとに解説します。はじめてのテント泊でも、流れを知っておくだけでぐっと気持ちが楽になりますよ。
→ 道具の準備はこちら:【前編】テント泊に必要な道具の完全リスト

まずは1泊、自然を感じながらのテント泊に
チャレンジしてもらえれば嬉しいです
テント泊する場所(テント場)を決める
登山計画と合わせて、どこでテント泊するかを事前に決めておきましょう。
・事前予約の要否は場所によって異なります。ハイシーズン(7〜8月)のみ予約が必要なケースも多いので、公式サイトで必ず確認を
・数百張り設営できる大きなテント場は当日でも比較的余裕がありますが、稜線上など張り数が少ない人気テント場は早めの到着が必須です
テント場到着後の流れ
テント場に着いてからの基本的な流れはこの順番です。
- 受付をして利用料を支払う(目安:500〜1,500円/泊)
- 設営場所を選ぶ
- テントを設営する
- テント外から見える位置に「支払い済の札」を取り付ける(受付でもらえます)
- 水場から食事用の水を汲んでおく
- トイレの場所・近くの山小屋の売店を確認する
場所によっては「先に設営してから受付へ」という案内がある場合もあります。標識に従いましょう。
設営場所を選ぶポイントは4つです。
- 静かな場所か(他のテントや通路から距離がある)
- 水場・トイレへの距離
- 他のテントとの適切な距離感
- テントの入り口の向き(風・景色を考慮)
最近はクマの出没が増えているため、ポツンと離れた場所への設営は避けるのが無難です。
設営が終わったら水場と売店の確認を済ませてしまいましょう。そこまで終わって一息つくのが、テント泊の至福の時間です。
テント場での食事
私の山ごはんのベースはアルファ米です。お湯を注ぐだけで完成するので、疲れた体にも優しく片付けも楽。1日目はレトルトカレーを持ってきてカレーライスにするのがお気に入りです。
バーナーとコッヘルさえあれば、できることはたくさんあります。
- アルファ米(お湯を注いで15分)
- レトルトカレー・シチュー(お湯で温める)
- インスタントラーメン(茹でる)
- コーヒー・インスタント味噌汁
テント場到着後は意外と時間があります。重さに余裕があれば、好きなお菓子やおつまみをプラスしてみてください。受付や近くの山小屋でビールやドリンクが買えることも多く、街より割高ですが、山奥まで運んでくれた労に感謝しながら私は迷わず購入しています。
食事後の注意事項(必ず守ってください)
- 食材・クッカー類はすべてテント内に収納する
- 残った水や洗い物の水を地面に捨てるのは厳禁(環境への影響+クマを引き寄せる危険)
- カトラリーの汚れはティッシュで拭き取るだけでOK。水洗いは翌朝下山後に
就寝・夜のすごし方
山小屋泊と同様に、翌日の山行に備えて早めに就寝するのが基本です。
日が沈むと気温が急激に下がります。夏山でも夜間は10℃を下回ることがあるので、「夏だから」と油断せず防寒着とカイロを用意しておきましょう。
寒くても、時々テントから顔を出して夜空を眺めてみてください。街では見られない満天の星空が広がっていることがあります。これがあるからテント泊はやめられません。
テントの撤収
撤収は手順をイメージしておけばスムーズです。
- テント内を片付ける(シュラフをパック、食料・カトラリーをまとめる)
- テントの朝露を速乾タオルで拭き取る(濡れたままだと重くなる)
- テントを解体してパッキング
- 忘れ物がないか周囲を確認
- ゴミをすべて持ち帰る
ザックに全部収まったら、さあ今日の山行スタートです!
初心者にオススメのテント場
はじめてのテント泊は「快適さ」を優先して選ぶのがコツです。風が強い・水場が遠い・トイレが汚いと、道具が揃っていても消耗します。私の経験からおすすめの3か所を紹介します。
| テント場 | アクセス | 水場 | トイレ | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 雷鳥沢キャンプ場 | 室堂から約1時間 | 豊富 | 清潔 | 風が比較的穏やか。初テント泊に最強のおすすめ |
| 横尾キャンプ場 | 上高地から約3時間 | 豊富 | 清潔 | 穂高・槍ヶ岳の拠点。風の影響が少ない |
| 薬師峠テント場 | 折立から約4時間 | 豊富 | 普通 | 薬師岳・雲ノ平への入り口。静かな環境 |
3か所とも水が豊富なのが大きなメリットです。初めての1泊なら、施設が整っていてアクセスも比較的楽な雷鳥沢キャンプ場を強くおすすめします。
道具の準備から当日の流れまで、これで初めてのテント泊に向けた基礎知識はひと通りそろいました。あとは実際に行ってみるだけです。
失敗しても大丈夫、次に活かせる経験になります。ぜひ1泊、大自然の中で過ごしてみてください。


