前編ではテント泊に必要な道具を紹介しました。今回の後編では、実際のテント泊に向けた
手順をお伝えしたいと思います。

まずは1泊、自然を感じながらのテント泊に
チャレンジしてもらえれば嬉しいです
テント泊する場所(テント場)を決める
登山計画と合わせて、どこでテント泊をするのかを決めましょう。事前予約は不要なことが多いですが必要な場所もあります。ハイシーズンのみ必要という場合もあるため事前に確認しましょう。
特何百張りと設営できる場所は良いのですが稜線のテント場など張り数が少ない場所は要注意!
テントの設営
ここからはテント場到着以降の流れです。
到着したら、受付→設営となります。場所によっては先に設営してして下さいといった標識があるのでその場合は標識や案内に従いましょう。
受付をして料金を支払うと、支払い済の印となる小さな紙の札を渡されるので、テント設営後に外から見える位置に札を付けておきましょう。(受付時に案内してくれます)
設営する際は、静かな場所が良いのかどうか、水場やトイレとの距離、他のテントとの距離を決め、最後はテントの入り口をどちらに向けるのかを考えて設営。最近はクマの出没などもあるので私は離れた場所にポツンとテントを設営するのは避けるようになりました。。
テントの設営が終わるとホッと一息つきたいところですがここは一気にテントの中を片付けて食事用の水を水場から汲んできておくのがベター。ついでにトイレの場所や近くに小屋がある場合は売店をチェックするなど快適なテント泊に向けた情報収集をするのがおすすめです。
そこまで終わって一息つくのが至福の時間!
テント場での食事
私の食事はもっぱらアルファ米を中心としたお湯を注ぐだけで完成する簡単なものです。1日目はレトルトカレーなどを持っていき、アルファ米とでカレーライスにするのもオススメ。あとはテント場食べるインスタントラーメンも大好きです。バーナーでお湯を沸かし「アルファ米のパックに注ぐ」、「レトルトカレーを温める」、「ラーメンを茹でる」と、バーナーとコッヘル(写真の右下)は私の大切な相棒です。
ところで、テント場到着後は意外と時間があります。ザックが少し重くなっても食は充実させたいという方はぜひお気に入りの食材やおつまみ、お菓子などを持参して下さい。有難いことにテントの受付場や近くの山小屋でビールやドリンクが買えること。もちろん街中で買うよりはお高くなりますが、自分で持っていくには限界がありますし、こんな山奥までビールを運んでくれたことに大いに感謝し、私は迷わず購入しています。
注意事項としては、食事の道具や具材はテント内に片付ける。残った食材やカトラリーを洗った水などをそのあたりに捨てるのは厳禁です。環境にも良くないですし、なんといっても動物、特にクマが嗅ぎつけてやってくるので危険です。汚れたカトラリーなどはティッシュで拭き取るなどしましょう。
宿泊
山小屋と同じようにテント場も基本的には早めに就寝して翌日の山行に備えましょう。テント泊では日が沈むと同時に気温が急激に下がります。夏だからと過信せずに防寒対策は行いましょう。
そして、寒くても時々テントから顔を出して夜空のチェックをしてみて下さい。街中では見れない満点の星空が見えることも!!
テントの撤収
テントの撤収はちょっと大変ですが、ある程度段取りをイメージしておけば大丈夫です。
テント内の整理。寝袋を袋にパックして、カトラリー、食料など一纏めにしておきましょう。
雨が降らなくても、テントは朝露で濡れていることがほとんどです。まずはサッと拭き取ってそれからテントを解体しパッキングするとザックが重くなるのを避けられるのでベターだと思います。
ザックに全てをパックし終えたら、さあ、元気に今日の山行を始めましょう!
初心者にオススメのテント場
テント場はそれぞれに良いところがあるのですが、今回は”初心者にオススメ”ということである程度快適さを重視したチョイスです。
・雷鳥沢キャンプ場(室堂から1時間弱。立山周遊や、縦走登山の出発点・到着点として人気)
・横尾キャンプ場(上高地から3時間弱。穂高や槍ヶ岳への入り口に位置します)
・薬師峠テント場(折立から4時間弱。薬師岳への登山や雲ノ平への入り口)
どこも水が豊富なのが嬉しいです。そして初心者が苦労するのがテントの設営時や撤収時の風。
私の経験ではこれらのテント場は比較的風の影響が少なかったと記憶しています。
雷鳥沢キャンプ場や横尾キャンプ場はお手洗いも綺麗で、初心者テント泊のハードルを下げてくれるのではと思います。
初めてのテントであれば、雷鳥沢キャンプ場はオススメ。(右の写真は7月下旬の雷鳥沢キャンプ場)
